【猫の肥満】飼い猫の大半は太りすぎ?肥満による病気のリスクや簡単にできるダイエット法

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猫と病気

飼い猫が太ってきたな、と心配されている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

実は飼い猫の約半数は肥満気味であると言われています。
猫は本来、高いところからジャンプしたり、木に登ったり、素早く走ったりといったことが得意な身軽な動物です。骨や関節も可動性が高い分、安定感は低く、重い体重を支えると支障が出やすくもなります。
その結果、運動不足になると、さらに肥満がすすみ血管系や内臓疾患などの健康リスクが高まるのです。
今回は、猫の肥満による健康リスクと、簡単にできるダイエット法をご紹介します。

肥満猫の割合は?【飼い猫の約55%が肥満傾向】

みなさん、自分の飼っている猫が最近太ってきたと感じることはありませんか。
室内で飼育されている猫は、子猫~1、2歳までは活動的な子が多いですが、3、4歳を境に少し落ち着いてくる傾向にあります。

猫の種類にもよりますが、それぞれの品種と年齢で標準体重というものが存在します。

動物病院にやってくる猫では、その標準体重の範囲を超えている猫が約半数ほどおり、5歳前後が最も目立ちます。「半年前と比べて体重が1kg以上増えていますね」などと説明すると、驚かれる飼い主さんもいます。

品種によっては毛で覆われていたり、あまり抱っこをする機会もなくなるため、飼い主さんはなかなか太ったことを実感できないようですね。

このように、毎日一緒に暮らしている飼い主さんはなかなか体重の変化に気が付かないことが多いため、せめて月1回は体重測定をするようにしましょう。

☆肥満予防のポイント【体重は月に1回測定しよう!】

みなさんが普段使っている体重計で、【猫を抱っこした状態の体重】-【自分ひとりで測った体重】で簡単に計測できます

 

肥満による健康リスクは?【関節・血管障害・糖尿病など】

では、なぜ体重測定をして肥満を予防する必要があるのでしょうか。
ここからは猫の肥満による健康リスクについて考えていきましょう。

実際に動物病院で診察した猫の事例も紹介しながら解説したいと思います。

体重過多による関節への負担

<相談①>メス・3歳・室内・多頭(3匹)飼育
猫用の部屋を用意し3匹が自由に動き回ることができる環境です。
避妊手術の後、少し太ったかなと思っていましたが、食欲旺盛でかわいいのでついついフードを多く与えてしまい、最近は動きものろくなり余り動き回らなくなりました。
まだ3歳なのに貫禄があり、他の猫のご飯も横取りしています。

こちらの飼い主さんは、3部屋あるマンションに一人で暮らしており、なんと1部屋は完全に猫用にしており、キャットタワーがあったり、ソファーがあったりという比較的恵まれた環境で生活している子たちです。

このうちの1匹は、子猫や2歳くらいまでは元気に動き回っていましたが、体重の増加とともに動かなくなり、今ではずっと定位置で寝ているようです。ご飯の音と匂いがしたときだけ飛び起きてくるそうで、まさに食いしん坊な子といえますね。
この子は肥満の悪循環に陥ってしまった猫の典型的な例といえるでしょう。

猫は本来やせ型の骨格で、運動神経が非常によく、活動的な傾向にあります。その身体能力の高さの所以は、何といっても骨格にあります。関節の可動性が非常に高く、また筋肉質で、体内の脂肪や水分量が少なく身軽なのが猫の最大の特徴です。

しかし、いったん太り始めると、可動性の高い関節ではなかなか重い体重を支えきれなくなり、関節炎を起こし痛みが出てきます。そしてあまり動かなくなり、さらに太ってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

☆肥満予防のポイント【太り始めた時期に気づき、適切な対応を!】

 

血管障害や気管圧迫など命に関わる危険、生活習慣病のリスクも上昇

<相談②>オス・2歳・室内・単独(犬と同居)飼育
子猫から飼い始め、小さな頃からフードをたくさん欲しがるため満足するまで与えていました。
1歳で6kgを超え、2歳になる頃には9㎏にまでなってしまいました。
最近寝てばかりで元気がないので動物病院に連れられてきました。

病院で体重測定をすると、なんと2歳4か月で10.5kgの完全な肥満猫でした。雑種でしたが、骨格から適性体重は4~5kg程度だと考えられ、2倍以上の体重ということになります。
しかし気になったのは体重だけではなく、血液検査の結果、なんと糖尿病を発症してしまっていました。

猫の糖尿病はコントロールが難しく、毎日インスリンという血糖値を下げる薬を注射する必要がある上に、あまり長生きはできません。インスリン投与をはじめて2年前後で亡くなってしまう場合が多く、猫にとって非常に怖い病気なのです。

他にも気管周りに脂肪がつきすぎて圧迫されており、いつ呼吸不全になってもおかしくない状態でした。
10kgを超える肥満猫では、命にかかわるような病気のリスクが非常に高まってしまうということです。

 

飼い猫はどうして太る?【原因:食べすぎ・運動不足・ホルモンバランスの崩れなど】

猫の肥満の原因は、食べすぎと運動不足、そして去勢や避妊手術などによるホルモンバランスの乱れなどが指摘されています。

しかし、圧倒的に多い理由は「食べすぎ」です。猫の飼い主さんの中には「置きエサ」をしている方も多くいらっしゃいます。
犬とちがい散歩の必要がなく長時間のお留守番も得意な猫ですが、置きエサが常態化するとまず間違いなく肥満になってしまいます。

その他の要因について詳しくみていきましょう。

 

食べすぎによる肥満(フードやおやつの与えすぎ)

子猫や成長期の猫には、骨格の成長や活発に動き回るエネルギーを補給するために十分なタンパク質、脂質を摂取する必要があります。
しかし、1歳を超え成長期を終えると、脂質の摂取量を控え全体のカロリーも抑えていく必要があります

それにもかかわらず、子猫の時期と比べ手がかからなくなると、お留守番の時間が増え「置きエサ」をしたり、体重管理がおろそかになることで「食べすぎ」に気が付かなくなる飼い主さんが残念ながら増えてきます。

また食欲旺盛な猫の場合、適量の食事を与え食べ終わっても「ミャーミャー」と追加でフードを要求する子もいたり、ついついフードを与えすぎたり、おやつを与えすぎる飼い主さんも多いように思います。

動物病院でも、肥満気味の猫が来院した場合は、必ず飼い主さんに普段の生活環境について詳しく伺うようにしています。

肥満理由の大半は、飼い主さんによるフードの与えすぎが原因です。

☆肥満予防のポイント【置きエサはやめましょう!毎日決まった量のフードを!】

 

運動不足による肥満(室内・単独飼育はリスク大)

フードを与えすぎていないにもかかわらず肥満気味の場合は、運動不足が原因の可能性もあります。

猫は本来運動能力が高く、動きも俊敏です。また好奇心が旺盛のためさまざまなところに出かけたり、仲間がいる場合はじゃれたり追いかけ合いをしたり活発に遊びます。

しかし、室内飼育かつ単独飼育の場合は、動き回ることも遊び相手もいないため運動不足の傾向が強くなります。室内でもなるべく走ったりジャンプしたりできる空間をつくってあげたり、飼い主さんが在宅中はオモチャを使って遊んだりしてあげるようにしましょう。

 

ホルモンバランスの乱れによる肥満(去勢・避妊手術後は要注意)

フードの量も運動量も問題がないのに、どうしても太ってしまうという場合は、「ホルモンバランスの乱れ」が原因かもしれません。

猫はどちらかというと、甲状腺ホルモン(代謝ホルモン)の分泌量が多い傾向にあります。猫は甲状腺機能亢進症という疾患の罹患率も高く、食べても食べても太らない猫も多いのです。(甲状腺機能亢進症は、病気のため治療が必要です)

しかし去勢や避妊手術をきっかけに体内のホルモンバランスが崩れてしまい、代謝が悪くなったり、脂質をため込む体質に変化してしまうことがあります。

去勢や避妊手術後のフードは高たんぱく・低脂質のものを選び、さらにストレスを溜め込まないような環境を整備してあげるなどの工夫が必要です。

 

肥満猫におすすめのダイエット法【食事療法:おすすめのキャットフード3選】

先ほど猫の肥満の原因でもお話しましたが、肥満対策には「キャットフード」と「食事の与え方」を工夫することが何より大切です。

ここからは肥満対策について詳しくみていきましょう。

 

運動よりまずは食事療法を実施すべき理由

飼い猫が少し太ってきたため、肥満対策をしようと思ったときに注意しないといけないことがあります。
それは、いきなり運動量を増やしたり、ジャンプなどの高度な運動をさせるといった運動療法は取らないことです。

猫の肥満による健康リスクのところでもお話しましたが、猫は可動性の高い関節をもっており体重による付加がかかりすぎる傾向にあります
そのため、太った体のまま無理に運動させると、関節炎を起こし痛みを生じるため一層運動不足になってしまいます。

まず取り組むべきことは「食事療法」です。フードを見直し、フードの与え方も工夫をして、適性体重に戻すことに注力しましょう。

食事療法に利用できるおすすめのキャットフード(高たんぱく・低カロリー)

それでは食事療法の基本である「フードの見直し」について、お話しましょう。ポイントは、高たんぱくで低カロリーのフードを選ぶことです。
1歳以上の成猫で、去勢・避妊手術をしている場合は、脂質も控えめがよいでしょう。

こういった条件に合うキャットフードの中で、素材が明記されているものを厳選してご紹介したいと思います

なぜ素材が明記されているものを選ぶかというと、同じタンパク含有量でも、素材が「チキン」と「家禽ミール」では栄養価が全く異なるからです。同じタンパク質でも良質なものを摂取することが、猫の満足感につながり、「もっと、もっと(ミャーミャー)」というおねだりがなくなる秘訣なのです。

【カナガンキャットフード】

  • 主な原材料:骨抜き生チキン、乾燥チキン、サツマイモ
  • 粗たんぱく質:33%
  • カロリー:361 kcal(100 gあたり)

おすすめポイント:骨抜きの良質なチキンが使用されており、たんぱく質含有量やカロリーも高すぎずバランスの良いフードと言えます。
穀類不使用で、かわりにサツマイモやエンドウ豆などが含まれています。食物繊維も豊富に含まれており、便秘予防などにも良いでしょう。

まさに正しい量を与えることで効率よく健康にダイエットできるフードと言えます。

 

【ジャガーキャットフード】

  • 主な原材料:チキン、鴨、サーモン、ジャガイモ
  • 粗たんぱく質:40%
  • カロリー:384 kcal(100 gあたり)

おすすめポイント:チキンと鴨というどちらも高たんぱくで低脂質な2素材がメインで使用されています。
サーモンも含まれており、タンパク質含有量が「40%」という他に類を見ないほどの高たんぱくフードに仕上がっています。

腎臓への負担を考えるとあまり高齢猫のダイエットにはおすすめできませんが、子猫~2、3歳までの猫のダイエットには最適でしょう。

 

【ナチュラルチョイスキャットフード(アダルトチキン/減量用)】

  • 主な原材料:チキン生肉、乾燥チキン、エンドウマメタンパク
  • 粗たんぱく質:33 %以上
  • カロリー:325 kcal(100 gあたり)

おすすめポイント:ナチュラルチョイスは、チキンをメインにした高たんぱくにもかかわらず、脂質とカロリーをしっかりと抑えた「減量用」が用意されています
粗タンパク質は33%と上の2つに比べてやや劣りますが、カロリーがしっかりと抑えられています。

あまり活動的ではない高齢猫のダイエットや、過度の肥満で大幅なダイエットを要する猫に最適なフードでしょう。

 

【猫の肥満】原因と健康リスクを知って適切なダイエットを!

飼い猫の約半数が肥満といわれています。

自分の飼っている猫も太り気味かな、と心配されている飼い主さんはフードと食事の与え方を見直しすることを推奨します。猫の満足感を満たす良質なタンパク質が多く含まれているフードに切り替えてみましょう。
ダイエットを成功させる秘訣は、素材が明記されていて栄養価の高いフードを選ぶことです。

猫は本来、骨や関節の可動性が高く、運動能力が高い動物です。肥満気味の猫は、まず食事療法で適性体重に戻し、本来の運動能力を取り戻させてあげましょう。

そうすることで自然と活動量が増え、適正体重を維持できるようになるでしょう。

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