家禽ミールは安全か?国産のキャットフードが意外と粗悪な理由

キャットフードの原材料に“家禽ミール”と書かれているものがあります。
鶏(チキン)や七面鳥(ターキー)といった表記ではなく“家禽ミール”と書かれている場合、鶏や七面鳥以外にも、鴨やアヒルなどの家禽類と呼ばれる様々な鳥類が原材料として含まれている可能性があります。
また含まれる部位は肉だけではなく、骨や皮はもちろん、生産国によっては羽や足、頭、嘴(くちばし)などが含まれている場合もあります。

野生の猫では、小さな鳥などを捕まえて丸ごと食べることも珍しくなく、肉以外の部分が含まれているからと言って飼い猫の健康に悪影響があるとは言えません。

ただし、製造国や製造会社によっては家禽ミールの加工時に危険な添加物や薬剤などが使用されている可能性もあり、原材料が明らかな安心・安全のキャットフードを選ぶなら“家禽ミール”が含まれていないキャットフードを選んだ方が良いでしょう。

家禽ミールの“家禽”とは?

“家禽ミール”の“家禽”とはどういった鳥が含まれるのでしょうか。
また牛や豚などの家畜(哺乳類)とは解剖学的および飼育環境においてどのような違いがあるのでしょうか。

 

家禽について

家禽の定義は、肉や卵を利用するために食用として飼育されているに鳥の総称です。

一般的には七面鳥うずらアヒルガチョウなどがよく知られています。これらの鳥類であれば私たちもお肉や卵は食べたことがあるでしょうし、よく流通しています。

高級食材の『フォアグラ』は太ったアヒルやガチョウの肝臓であることはみなさんよくご存じですよね。

しかし、広い意味での家禽類としては、食用の鳥類だけではなく羽毛を利用するために飼育・繁殖されている鳥類なども含まれる場合があり、製造国や製造会社によっては“家禽ミール”と称していったいぜんたいどんな鳥が含まれているかはわからないのが現状です。

 

家禽類の解剖学

以前“ミートミール”について解説した時に、その原材料は牛や豚、羊などの食用の家畜であると述べました。

家禽ミールも、ミートミールの一つとも考えられ製造方法などには大きな違いはありません。しかし敢えて“家禽ミール”として別で表記されることから家禽(鳥類)と家畜(哺乳類)との違いについて考えてみましょう。

目に見える身体的な特徴としては、羽や嘴(くちばし)を持つ点と、体型が小さいという点が大きな違いです。
そのため副産物として羽や嘴も含まれる可能性や、小さいため頭部(脳を含む)までそのまま副産物として粉砕できる点がミートミールとの違いと言えます。

少しマニアックなお話ですが、解剖学的な違いとしては家禽類の内臓も家畜とは大きく異なります
食べたエサは二つの胃で消化されるのですが、最初に筋胃とよばれるところ(いわゆる砂肝)で入念にすりつぶし、続く腺胃で消化液を出しエサを消化します。

また家畜のように尿素を含んだ尿は生成されず、たんぱく質が消化分解されて生じた有毒のアンモニアは、肝臓で尿酸に変換され便とともに排泄されます。
体内に水分を溜めないことで、空を飛ぶために可能な限り身体を軽くしていると考えられています。

 

家禽類の飼育環境

家禽類の飼育環境も、哺乳類とは大きく異なっています。
鳥類は卵を産んでそこからヒナがかえります。当然、親鳥がヒナにミルクを飲ませることやお世話をする必要はなく、卵を温めてヒナがかえればあとは成長を待つだけです。

したがって母乳による免疫は存在しないため、生まれて間もない時期の感染予防のために大量のワクチンが投与されています。鳥インフルエンザなどをはじめとする鳥類のみで伝染する感染症も多く、これらの予防のために家禽類には大量の薬剤が投与されていることもあります。
※ミートミールの説明の際にも書きましたが、鳥インフルエンザなどのウイルスや各種病原体は、家禽ミールを加工する段階の加熱で死滅するため心配する必要はありません

その他、気になる点は出荷を早めるために大量のエサが与えられたり、中には成長促進剤となるホルモン製剤がまぜられたエサを食べていたりとひどい環境で飼育されていることがほとんどです。

フォアグラ』をとるために育てられたアヒルやダチョウでは、脂肪たっぷりのエサを大量に与えられていることは容易に想像できますよね。

 

家禽ミールの材料となる家禽副産物とは?

ここからは実際に“家禽ミール”がどのように製造されているのか見ていきましょう。

まずミートミールと同様に、契約している食肉加工会社などから鶏や七面鳥、鴨から人間が食べる部分を全て切り取った後の余り(=副産物)を入手し、全てまとめて粉砕されます。

この副産物に含まれるものは、日本も含めたほとんどの国で定義されておらず、ほぼ1羽丸ごとあらゆる部位が含まれていると考えるべきでしょう。しかし、アメリカでは“家禽ミール”に使用してよい部位は肉、骨および皮のみと指定されています。

(参考資料:AAFCO 2018 ※全米飼料検査官協会(AAFCO:アフコ)が発行するオフィシャルブック)

 

例えば、家禽ミールが含まれるキャットフードの米国産『ピュリナワン』と日本産『メディファス』を比較してみましょう。

■米国産:ピュリナワン(1歳以上 室内飼い猫用 ターキー&チキン)

  • コスト:2.2kg 1,880円
  • 原材料名:(上位5項目まで)ターキー、米、コーングルテンミール、チキンミール、卵

■日本産:メディファス(1歳から チキン味)

  • コスト:600g 700円 ※2.2kg換算で1,885円(ピュリナワンとほとんど同じ)
  • 原材料名:穀類(とうもろこし、コーングルテンミール)、肉類(ミートミール、チキンミール、チキンレバーパウダー)、豆類(おから)、油脂類、魚介

 

原材料名を確認すると、人気の米国産『ピュリナワン』も、日本産で安心・安全を謳っている『メディファス』も“チキンミール”が含まれています。

家禽ミールではなく“チキンミール”のため、原料となる家禽は鶏に限られています
鶏は、食肉用の家禽として最もポピュラーな家禽ですから、人間の食肉用に飼育出荷された鶏の副産物が使用されている可能性が高く、この点はいずれのキャットフードも安全面においてそれほど心配はないでしょう。

しかし米国産『ピュリナワン』の場合、鶏の副産物として使用が認められている部位は肉と皮と骨のみで、より安心と言えます。

日本産『メディファス』に含まれるチキンミールは、鶏の肉、皮、骨に加えて、内臓や嘴(くちばし)、羽、頭部なども副産物として含まれている可能性があります。肉や皮以外の部分が含まれる分、より多くの添加物による味付けが行われている危険性があります

また内臓が含まれている分、腐敗防止のための薬剤や保存料などが多く含まれていると考えられ、健康への影響が気になります。私たちは日本産のものに絶対的な信頼を抱きがちですが、ペットフードに関して言えばアメリカ産や、さらにペット先進国であるヨーロッパ産の方が高品質な傾向にあります。

このように原材料に注目すると、コストはほぼ同じでも含まれているものが大きく異なることがわかりますし、安全・安心面でその差は歴然ですね。

 

家禽ミール正体と健康への影響

キャットフードの原材料に書かれている“家禽ミール”は、鶏や七面鳥、鴨やアヒルなどの家禽類と呼ばれる鳥類の副産物でできています。

家禽副産物に含まれる部位は製造国によって異なり、米国ではくず肉と骨、皮だけに限局されていますが、日本を含むその他の生産国では羽や足、頭、嘴(くちばし)などが含まれている場合もあります

家禽ミールが多く含まれたキャットフードの中では、日本産より米国産やヨーロッパ産を選ぶ方が良いかもしれません。

ただしミートミールと同様に、加工過程においては製造国や製造会社によっては危険な添加物や薬剤などが使用されている可能性もあり、安心・安全のキャットフードを選ぶならなるべく“家禽ミール”が含まれていないキャットフードを選んだ方が良いでしょう。

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