ミートミールや4Dミートは危険?肉食動物の猫に良い点と健康への気になる影響

大切な家族の一員である猫に食べさせるキャットフード。原材料に何が含まれているかちゃんと確認しないと、恐ろしいものが入っているかもしれません
例えば肉食動物である猫にとってお肉は大好物ですよね。だからといって原材料に“ミートミール”と書いているものを選んでおけば安心だと考えてはいけません。

“ミートミール”に含まれているものは、製造国や製造会社によってさまざまです。
“ミートミール”入りのキャットフードを食べさせている方は、飼い猫の健康に留意し、気になる点があればキャットフードをミートミールが含まれていないものに見直した方が良いでしょう。

ミートミール

キャットフードの原材料によくみられる“ミートミール”とは何でしょうか。
無添加のオーガニックキャットフードなどでは、原材料は“牛肉”や“鶏肉(チキン)”などの素材の名前がそのまま記載されています。ミートミールもお肉であることはわかりますが、なぜ表記の仕方が違うかについて考えてみます。

 

ミートミールの“ミート”とは?

まず“ミートミール”の“ミート”は英語で「肉」のことを言います。肉とは、食用にされている肉のことで、私たちが一般的に食用肉ときいて思い浮かべるのは牛、豚、羊などですよね。

しかし、“ミートミール”の“ミート”が牛・豚・羊の肉であるということは全く限局されていません。例えば、私のベトナム人の友人は『犬を食べる』ということを言っていましたし、先日訪れた中国ではペットフードではなく人間が食べるミンチ肉などにも犬やネズミなどの肉が含まれている可能性があるときかされました。

このように“ミート”と聞いて、日本人が日常食べるお肉(牛肉や豚肉など)を単純にイメージしてはいけないということです。

 

“ミートミール”の“ミール”の意味

一方、“ミートミール”の“ミール”はどういう意味でしょうか。Meal(食事)という英語がありますが、どちらかというとMeal(穀類などの荒粉、ひき割り)の意味の方が近いでしょうか。ミートを挽いて粉々にしたものという意味です。人間が食べるミンチ肉などをイメージすると近いです。

人間用のミンチ肉も、牛や豚を解体した時に塊としてとれない部分(枝肉と呼ばれ、骨に付着した細切れの肉など)をもとに作られていることが多いですよね。
ペットフードに使用される“ミートミール”には、そういった枝肉はもちろん、軟骨や内臓などもまとめて挽いて粉々にされたものと考えるのが一般的です。こういったものをまとめて『畜産副産物』と呼ばれたりもします。

 

ミートミールの健康への影響

ミートミールがどういったものか分かったところで、実際にミートミールがどのように製造過程を経て出来上がるのかについて考えたいと思います。
この製造過程が非常に問題視すべき点だと考えます。

 

畜産副産物の安全性

契約している食肉加工会社などから、人間が食べる部分を全て切り取った後の余り肉(=畜産副産物)を入手し、全てまとめて挽いてミンチ状にします
よく“ミートミール”には動物の骨や内臓などあらゆるものが含まれているので危険だ!といった意見を見かけますが、獣医師の立場ではミートミールの原材料となる『畜産副産物』自体が、肉食動物である猫の食べるものとしてそれほど健康へのリスクが高いものだとは思いません

実際に私は獣医師として畜産農家を訪問し牛や羊の治療をしたこともありますが、牛が夜間に出産し体調を崩して動けなくなってしまったりすると、夜のうちに野生の狐に食べられてしまったりしていることがありました。

野生の肉食動物は、もちろん牛や羊を生で食べますし、肉だけではなく内臓も食べて栄養を摂取しています。
内臓には草食動物が食べた植物がすでに消化された状態で入っており、肉食動物はここから植物に含まれるビタミンなどの必須栄養素を摂取しています。

 

消臭・殺菌用の薬剤

畜産副産物には、内臓などの腐敗しやすい部分が含まれているということで、当然入手した時点で消臭や殺菌のために多くの薬剤が使用されています。

このあたりは生産国によって使用される薬剤の種類は様々ですが、通常であれば人間が口にする食品には使用されない薬剤が使用されていることも多いです。

日本、アメリカ、ヨーロッパでは、人間が口にする畜産物に使用できる薬剤は、食品衛生法で規定されています。そのため畜産副産物に含まれる薬剤も解体時点で含まれている薬剤の量は全く問題ではないでしょう。
しかし、その後の加工過程において腐敗防止のために使用される薬剤は、人間の食用肉の場合はその後に使用できる薬剤なども食品衛生法によって規定されていますが、ここがペットフードの大きな違いになります。

ペットフードでは食品衛生法は適用されないため、明確な薬剤の使用基準などは存在しません。各社自主的な取り決めがあるといったところです。
そのため、製造国や製造会社によってさまざまで、使用されている薬剤によっては発がん性があるものや、臓器障害を引き起こすものも含まれていることは十分に考えられます

 

過度な味付け(添加物・動物性油脂など)

また、肉以外の軟骨や内臓なども含まれるということは、肉そのものの味や香りというものは期待できません。

動物は嗅覚が発達していますので匂いは重要ですし、猫は特に味覚が発達しているため味つけも重要です。そのために大量の香料や人工アミノ酸などの添加物で、猫が好む匂いや味を後からつけています

また添加物だけでなく、肉の風味を出すには動物性油脂を加えると非常に効果的であることから、多くの動物性油脂が含まれているものも多いです。

添加物についても、人間が食べる食品では安全基準が設けられていますが、ペットフードにはありません
添加物の中には、すぐに健康への悪影響が出ることはなくても、長期にわたり摂取することで体内に蓄積され、将来的に健康への影響があるものも多いです。
嗜好性を生みやすく味覚形成への悪影響なども考えられます。
動物性油脂は、摂取しすぎると胃腸への負担はもちろん、長期間大量に摂取し続けると肝機能への影響なども気になる点です。

 

ミートミールの裏話3つ

ここまでミートミールについて解説してきましたが、ここで巷に流れているミートミールの悪い噂について考えてみたいと思います。

 

① 動物の糞尿が含まれている?

ミートミールの材料となる畜産副産物には、動物の糞尿もふくまれていて品質がわるいという噂を目にします。
これまでにも述べたように、畜産副産物には動物の内臓も含まれているという点から当然糞尿なども含まれている可能性はあるでしょう。

ただし、動物の糞尿を摂取することが猫の健康にダイレクトに悪影響を与えるかと聞かれると、獣医師の立場では“イエス”とは言えません。

やはり問題は、腐敗しやすいもののため大量の薬剤が注がれている可能性がある点でしょう。

 

② 共食いの危険性について

こちらは、噂になっているというものではなく、私が個人的に気になる点です。

ここまで述べたように、ミートミールの“ミート”は牛や豚、羊などの私たち日本人が日常食べる家畜の肉副産物だけでできているとは必ずしも言えません。製造国によっては、犬や猫、ネズミなどの肉が含まれていることは否定できません。
その場合、いわゆる共食いが起こってしまっている可能性が考えられます

これは家畜の飼料で問題になったことですが、牛に牛の肉骨粉を与えることで「狂牛病」、羊に羊の肉骨粉を与えることで「スクレイピー」と呼ばれる脳神経系の非常に致死性の高い疾患を引き起こすことが懸念されています。

これはプリオン病」と言われる疾患類で、共食いによって発症する可能性が示唆されているものですので、ミートミールに含まれる割合は高くないにせよ、製造国によって含まれる可能性があるのなら、私はミートミールを含むキャットフードを与えるのは躊躇してしまいます。

 

③ 死んだ動物や病気の動物の肉が使われている?

最後に、こちらの噂です。いわゆる『4Dミート』とも呼ばれる、死亡した動物や病気の動物の肉がミートミールに使用されているかどうかという点についてです。
こちらは、おそらく多くのミートミールに含まれているでしょう。というのも、出荷用に飼育されていた家畜の中で、出荷前に死亡した家畜や病気の家畜は人間の食用には使用できません。
そのため、家畜副産物と合わせて、ペットフードなどに使用されるメインの材料と考えられます。

出荷前に死亡した家畜や病気の家畜の肉で何が問題かというと、やはり薬剤でしょうね。
死亡した家畜と聞くと「なにか悪い病原体をもっているかもしれない」と考えられがちですが、この心配は感染症研究者などでは絶対に抱かないでしょう。

というのも、病原体は生きた動物の体内だから生存することができます。したがって死亡した動物の体内では病原体も死亡してしまうというのが一般的な考え方です。

それよりは通常より死後時間が経過していることで腐敗が進みやすく、大量の薬剤を使用して腐敗を防いでいる可能性がある点や、病気の家畜では治療のために薬剤が大量に投与されており体内に蓄積されている可能性がある点が最も懸念すべきことでしょう。

 

ミートミールの危険性と注意すべきポイント

キャットフードの原材料でよく見かける“ミートミール”は、家畜副産物や4Dミートに、多くの薬剤や添加物が加えられている可能性があるでしょう。

使用される動物種や、薬剤・添加物の種類や量には明確な規定はなく、製造国や製造会社によってさまざまであることから安全とは言い難いものです。
すぐに健康への悪影響がでるものではないかもしれませんが、薬剤や添加物などは体内に蓄積することで将来的に重大な疾患を招く可能性があります。

大切な飼い猫に“ミートミール”入りのキャットフードを食べさせている方は、製造国や製造会社の確認はもちろん、できることならミートミールを含まないもので、さらに無添加・ヒューマングレードの原材料のみでつくられたキャットフードを選ぶことをお勧めします
当サイトおすすめのキャットフードについては以下のページで詳しく解説していますので、併せてご覧いただけますと幸いです。

おすすめキャットフードランキング

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です