ネコは偏食?ドライタイプのキャットフードは大丈夫?

「うちのネコは偏食だから・・・」、「うちのネコは好みが激しいから・・・」という会話を良く聞きますが、本当にネコに偏食という食性があるのでしょうか?

ネコはイヌよりも食性が偏っていて、何でも食べるイヌに比べて気に入らないものは全然食べないよいうイメージが強いペットです。

確かに、ネコの方がイヌよりも肉食の傾向は強く、キャットフードにしても自家製のエサにしても配合される肉の原料は重要な要素と言われています。

ネコの嗜好とキャットフードの食いつきについて

ネズミという害獣を駆除するために飼われ始めたネコといういうことは有名であり、今はどうかはわかりませんが、もともとはネズミの肉を食べることもあったわけです。

ところが、港や海岸で見かけるネコは魚をくわえているイメージがあるように、魚を食べるイメージもあります。

家にある金魚鉢の魚や鳥かごの文鳥やインコを狙っている姿も絵になります。

すなわち、ネコは肉の種類を選ぶグルメというよりも、自分が確保できる小動物や魚介類を好んで食べる肉食獣であり、偏食でもグルメでもないということになります。

 

それでは、何故、良く食べるキャットフードとそうでないキャットフードが明確に別れてくるのでしょうか?

どんなに栄養価が高い高価なキャットフードを買ってきても、食べてくれなければ意味がありません。

出されたキャットフードが気に入らなくても、それしか出なければ空腹に負けていつかはそれを食べてくれることもあるかもしれません。

しかしながら、そんな状況はネコの健康にとって好ましいわけは無く、成長期の子猫の段階でキャットフードへの食付きが悪いことが続くと後の成長にも悪影響を及ぼします。

 

ネコはグルメですか?

ネコでも人間でも味を感じる器官は、舌の表面に存在する味蕾と呼ばれる器官です。

漢字で「味蕾」とかいて「みらい」と読みますが、甘味、苦味、酸味、旨味、塩味といった味覚で感じる食べ物の味の成分と接触・結合することで刺激が脳に伝えられて味を感じることになります。

人間にはおよそ10,000個の味蕾があると言われていますが、ネコには総数でも20%程度しか存在しない上に甘みを感じる味蕾は欠落しているということです。

ただし、嗅覚と連動して味の情報として総合的に判断されるという説もありますので、イヌほどでは無いにしろ嗅覚が人間より優れているネコは人よりも美味しさに対して敏感である可能性もあるのかもしれません。

しかしながら、少なくとも味覚という観点からはネコは人間に比べるとかなり鈍感であるということになり、味の良し悪しにこだわるグルメということには程遠い味覚しか持っていないということになります。

 

ネコは苦味で判断する

それでは、ネコが食べ物を選ぶ、すなわち、キャットフードに食いつきの良い製品と悪い製品があるというのはどのような理由があるのでしょうか?

ネコは甘みを感じないということですが、苦味を感じる味蕾は発達しており、苦味に対して非常に敏感であると言われています。

人が旨味として感じるアミノ酸でも、ネコにとっては苦味として感じるようになってしまうことがあるということです。

肉の栄養素の主成分であるタンパク質はアミノ酸で構成されており、調理・加工している間に部分的に遊離してくるアミノ酸がネコにとっては苦い味となってしまうことがあるというわけです。

もちろん、全てのアミノ酸に苦みを感じるということは無いでしょうし、肉の種類が変われば遊離してくるアミノ酸の種類も変わるでしょうし、苦みを感じる程度にも個体差があることは十分に考えられます。

もともと、苦味を感じる味蕾が発達した原因としては、腐った肉を食べることが無いようにするための自己防衛という説があります。

肉が腐敗すると、タンパク質が分解されて遊離のアミノ酸が大量に発生します。

今はやりの熟成肉と同じような原理です。

さて、人間にとっては苦味も旨味をアップさせるポイントになってきますが、苦味を強く感じるネコはそういうわけにはいきません。

腐敗が進行すればするほど遊離のアミノ酸量は増加し、特に苦味の強いメチオニンをはじめとしてフェニルアラニン、チロシン、バリン、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジンなどタンパク質を構成する必須アミノ酸が増加するとネコはほとんど口にすることが出来ないでしょう。

腐敗してアミノ酸が増えると苦くて食べることが出来ないというのは、ネコの身に着いた自然の腐敗センサーのようなものです。

 

ドライタイプとウェットタイプのどちらを選ぶ?

キャットフードを調べてみると、缶詰に入ったウェットタイプのキャットフードの方が多いように感じることがあります。

テレビのコマーシャルでもウェットタイプの方が多く、ドライタイプが多いドッグフードに比べてキャットフードはウェットタイプというイメージが定着しているようです。

確かに、ウェットタイプの方が素材の味や香りは残りますし、味付けも自由で高級感のある調理方法が選択できますので、グルメのイメージが強いネコにとってはご馳走なのかもしれません。

しかしながら、先にも説明したようにネコはほとんど甘味を感じることがありませんし、調理によって旨味を追加してもそれをご馳走と感じることはほとんどないかもしれません。

むしろ、調理が加わることで苦み成分が増加し、美味しく感じないということもあるかもしれません。

 

ウェットタイプが推奨される理由

それでも、ウェットタイプが推奨されるかのように広告されるのは何故でしょうか?

ウェットタイプは価格も高く企業にとっては売り上げ増につながりますので、広告が多くなるのは利益目的とも取れなくはありません。

しかし、ウェットタイプが奨められることには、もっと大きな理由があります。

 

それは、ネコが水分を摂るのが苦手な動物であるということです

水分を摂取しなければ排尿の頻度が下がりますので、尿の濃度が上昇し膀胱炎や尿路結石が起こりやすくなります。

ネコに多い健康被害の一つである尿路結石を予防するためには水分を摂取させることは重要であり、水分含量が70%を超えるウェットのキャットフードはちょうど良いエサになるということです。

必ずしも高価な缶詰のキャットフードが必要というわけではなく、ドライのキャットフードに水を吸わせたものを与えてやれば、ウェットのキャットフードを与えているのと同じことになります。

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