猫の体と3大栄養素:炭水化物・脂肪・タンパク質とキャットフード成分の見極め方

人間にも3大栄養素があるように、猫にも3大栄養素:炭水化物・タンパク質・脂肪というものがあります

しかし、人間と違い猫の3大要素はその必要な割合が異なっています。

ここでは、猫の3大栄養素がどのように体に必要なのかを紹介し、どのように与えたらいいのかも説明していきます。さっそく今日から試してみて下さい。

 

3大栄養素とは

猫の3大栄養素とは、人間と同じように大きく分けると、炭水化物、タンパク質、脂肪というふうになります。獣医師の方によっては、炭水化物を繊維質と書き換えていらっしゃいますが、繊維質も炭水化物の仲間ですので同じです。

しかし、人間と違うところは、猫は肉食であるというところです。そのため、炭水化物の摂取量は人間と比べるとかなり比率が低くなり、その分タンパク質の割合が多くなります


それでは、3大栄養素が猫の体にどのような働きをしているのか見ていきましょう。

炭水化物

炭水化物は、人間と同じように体の中でグルコースと呼ばれる単糖類に分解され、腸から吸収されます。

腸で吸収されたグルコースは膵臓から出されるインシュリンというホルモンにより脂肪細胞や筋肉細胞など体の各所に蓄えられ、必要に応じて血液中にグルコースとして戻されます。

猫が食べられる炭水化物

炭水化物には、グルコースのような単糖類、白糖のような2糖類、繊維質のような多糖類(例:セルロース)などの種類があります。猫が食べ物として食べられるものは、以下のようなものがあります。

  • イモ類
  • 砂糖類
  • とうもろこし
  • 繊維質(キャベツ、グリーンベジタブル、果物など)

猫の炭水化物の規定量

これは、未だ議論の余地があり、はっきりと定められているわけではありません。

しかし、1日に食べる量の3割程度の炭水化物ならば、消化できると考えられています。また、猫はタンパク質からも糖分を作り出せるため、タンパク質を十分にフードから取っていれば必要はありません

猫の炭水化物過剰摂取で起こりうるデメリット

炭水化物の過剰摂取は、人間と違い猫の消化作用に著しい負担をかけるため、4割以上の炭水化物を取ると、以下の症状が出やすくなりますので、気を付けて下さい。

  • 消化不良
  • 下痢
  • ガスが溜まる
  • 便秘

など、様々な体調不良を引き起こしやすくなります。

繊維質による猫へのメリット

人間でも繊維質は腸内の働きを整えてくれる食べ物として有名ですが、猫においても繊維質はかなり大切です。以下は繊維質が猫にもたらしてくれるメリットです。

  • 消化時間を短くさせ、腸内発酵起こさないようにする
  • 血糖値の値を安定させる
  • 腸管微生物(善玉菌や腸内細菌)のえさになり、その数を増やす
  • 腸内に存在するビタミンK、ビオチンなど体に必要なビタミンを増やす
  • 大腸粘膜をカバーし、潰瘍の予防になる

この他にも、毛玉を吐くのを助けたり、余分な脂肪分を吸収したりもしてくれますので、猫にとっても繊維質は重要な食べ物の1つです。

参考資料:犬と猫のための必須栄養素ポケットブック

脂肪

脂肪は、別名脂質とも呼ばれます。脂質も炭水化物と同様にエネルギーとして使われます。脂質も腸内でリパーゼと呼ばれる酵素の働きや、クエン酸回路などの酵素により、脂肪酸とグリセロールという小さい物質に変換されます。
これらは、エネルギーとして使われたり、タンパク質と組み合わされ、リポタンパク質という物質になり、臓器の働きや細胞膜の形成などにも使われます。

猫が食べられる脂肪分

  • 肉の脂身部分
  • マヨネーズ
  • チーズ(塩分なし)
  • 植物油などの油類
  • 卵黄

適度な脂肪分は、体の機能を効率よく働かせるためには欠かせないものです。

猫の脂質の規定量

脂質も、炭水化物と同じように、厳密な1日の摂取規定量というものはありません。しかし、炭水化物やタンパク質と違いカロリーが高いので、猫に与える場合には注意が必要です。

参考資料:犬と猫のための必須栄養素ポケットブック

タンパク質

タンパク質は肉食の猫にとって、最も重要な栄養源です。一般的にもタンパク質は体の臓器や、筋肉、皮膚、コート(毛皮)などを作り出すために必要なものです。

また、ホルモンなど、体の機能をコントロールする物質などもタンパク質が小さく分解された状態のアミノ酸によって作られています。

猫が積極的に取りたい、必須アミノ酸

タンパク質は分解されてアミノ酸になります。人間と同じように、猫にも自分の体で作り出せず、食べ物から摂取しなくてはいけない、「必須アミノ酸」というものがあります。現在までに11種類の必須アミノ酸が猫には必要なことが分かっています。以下が必須アミノ酸です。

  • バリン
  • ロイシン
  • イソロイシン
  • リシン
  • トレオニン
  • メチオニン
  • ヒスチジン
  • フェニルアラニン
  • トリプトファン
  • タウリン
  • アルギニン

特にタウリンはこまめに摂取しなくてはいけないアミノ酸です。厳密には、アミノ酸であるためのカルボキシル基を持っていないため、アミノ酸ではないのですが、必須アミノ酸に入っています。タウリンは、心機能や繁殖、成長などにも影響を及ぼす重要なアミノ酸として考えられています。

猫が食べられるタンパク質

  • 肉の赤身部分
  • 魚:鰹節、刺身など
  • 大豆製品
  • 卵白
  • チーズ
  • のり

猫のタンパク質の規定量

タンパク質も他の栄養源と同じように、最適な規定量というのは厳格には定まっていません。

しかし、AAHA最低摂取量に関しては、一日の推奨タンパク質の摂取量に関して、「理想体重1kgにつき5g以上」と述べられています。

参考資料:犬と猫のための必須栄養素ポケットブック

欠けるとかかりやすい病気

では、それぞれの栄養素が欠けると実際には、どのような病気にかかりやすくなってしまうのでしょうか。

炭水化物

猫に関しては、上記の項でも述べましたが、基本的にタンパク質を十分に取っていれば、糖分は作り出せます(糖分は炭水化物が小さく分解された物質)。そのため、あまり気にしなくても大丈夫な栄養素です。
しかし、腎臓病などでタンパク質を制限されている猫などは、大変重要なエネルギー源になってきます
以下のような病気にかかりやすくなります。

  • 栄養失調
  • 低糖によっておこる様々な症状:めまい、頭痛、倦怠感など
  • ラクトース(乳糖)過敏症:猫は牛乳に含まれているラクトースは分解できません。そのため、市販の牛乳は与えず、ラクトースフリーの牛乳を与えてください。

脂肪

エネルギー源の他に、脂溶性ビタミン(ビタミンA.D.E.K)の吸収を助けたり、必須脂肪酸を供給します。必須脂肪酸は欠乏してしまうとコートのツヤが悪くなったり、皮膚の乾燥や皮膚病などにかかりやすくなってしまいます

  • 皮膚の乾燥
  • スタミナが無くなる
  • 必須脂肪酸に関して:腎臓の働きにも影響を及ぼしますので、腎不全などになりやすくなります

タンパク質

タウリンなどの必須アミノ酸は、長年欠乏した場合には、以下のような深刻な病気を引き起こします。

  • 拡張型心筋症
  • 進行性網膜委縮
  • 胆汁分泌不足

そのほかにも、肝細胞の発育などにも関わってきていますので、肝臓にも負担がかかります

猫の体に栄養素を上手に吸収させるコツ

それでは、栄養源を上手く猫に与えるにはどうしたらいいのでしょうか。

何回かに分けて与える

猫は1回に大量に食べられないため、少量のフードを数回に分けて食べています。そこで、多頭飼いでは難しいのですが、1日分の食べる量を2~3回に分けて与えるのをおすすめします

食べ残しは直ぐに片付ける

手作りフードやウェットフードなどは、腐りやすく衛生面で長く放置しておくのは危険です。そこで、直ぐに片付け、お皿なども虫やカビが生えやすいので頻繁に洗ってください。

キャットフードの成分をよく見極める

最近のキャットフードは、繊維質が多く入っていたり、タンパク質が多く入っていたりと、様々な種類のものが多く売り出されています。値段で決めても良いのですが、やはり大切なのは、自分の猫にどのようなキャットフードの物がいいのか見極めることです。

  • 子猫や成長期の猫:カロリー高めで、繊維質が多く含まれている物や、タンパク質が多く含まれている物が望ましいです。
  • 老猫:腎臓が弱くなってくるので、高脂肪低タンパクのフードがおすすめです。
  • 疾患を持っている猫:直接動物病院の担当の医師のアドバイスに従ったフードにしてください。
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