老猫におすすめの食事とは?17歳以上の猫に必要な栄養素と最適なキャットフードの選び方

猫の平均寿命は、外飼いと部屋飼いなどの違いはあるもののだいたい15~16歳の間と言われています。ということは、世の中には17歳以上の長生きの老猫もたくさんいるということですね。

17歳以上の老猫の飼い主にとって、悩みの一つが食事です。老猫のキャットフード選びは、加齢に伴う身体の変化(歯の異常、嗅覚などの感覚器官の鈍化、筋骨格系の衰弱など)が重要なポイントになります。さらに、老猫に必要な栄養素や健康リスク(持病)などもしっかりと考えながら、まだまだ長生きできるように最適なキャットフードを選んであげましょう。

他の年齢のキャットフードの選び方も以下で解説していますので、併せてご覧頂けますと幸いです。

【猫の寿命】猫と人間の年齢を比較してみよう!

人間
0~1歳 0~17歳
7歳 40代
12歳 60代
17歳~ 80、90代~

よくある動物の年齢を人間の年齢に換算した表になります。獣医師の立場からいうと、それぞれの動物にはそれぞれの成長曲線というものがあって、一概に人間と比較できるものではないと思うのですが…

それでも、やはり人間でいうとだいたい何歳くらいか、というのを知ることで感覚がつかみやすくなります。今回のテーマである『17歳の老猫』というのは、人間に換算するとだいたい80~90代に相当します。平均寿命を少しこえたくらいの、おいじいちゃん・おばあちゃんの猫だということが簡単にイメージできて良いですね。

 

【猫の老化】老猫にみられる加齢性変化

猫と人間の年齢比較をしたことで、17歳以上の猫の老化についてイメージしやすくなりました。90歳の人間のおじいちゃんやおばあちゃんを思い浮かべて、体のどういったところに変化がでてくるか考えてみてください。ここでは猫の老化の中でも、とくに食事に関連する変化について取り上げたいと思います。

 

歯(咀嚼力の低下)

まずは、歯です。『猫の年齢を知るには、歯か目を見ると良い』というのが獣医師の間では当たり前のこととして知られています。

つまり歯には加齢による変化がよく出るということです。若いころは白くて、しっかりと尖った犬歯を持っています。しかし加齢とともに歯石がついて歯が黄色くなり、また磨り減って小さく丸い形になってきます。さらに、17歳ともなると、歯が何本か抜けてしまっていることもあるでしょう。

歯の磨り減りや抜けた影響だけでなく、咀嚼筋と呼ばれる顎を動かす筋肉の衰えも加わって、肉食動物といえども老猫の咀嚼力は大きく低下してしまいます。その結果、これまでのようなカリカリの硬いドライフードなどは、十分に咀嚼できないまま胃腸に流れてしまい、消化不良などの胃腸障害を引き起こしやすくなるといったことが考えられます。これらのことから、老猫には硬いドライフードは不向きでしょう。

 

鼻(食欲の低下)

また、嗅覚などの感覚器の衰えも顕著になります。猫はもともと嗅覚が非常に発達しており、美味しい匂いを嗅ぐことで食欲がわくといった傾向があります。お気に入りのキャットフードの袋を開けた瞬間、勢いよく走って寄ってくるなんてこともよく聞きますね。そんな猫だからこそ、加齢により嗅覚が衰えてくると食欲がわかなくなり、食事量が減ってしまうといった問題も発生しがちです。

 

胃腸(食欲の低下)

さらに咀嚼力の低下に加えて、水分摂取量の低下や胃腸そのものの働きも弱くなることから、老猫では便秘などの消化管障害がおこりやすくなります

便秘は腹痛や不快感などを起こし、食欲低下を招いてしまったりすることも考えられ、案外侮れません。予防策としては、やはり硬いドライフードを避けることや、とにかく水分の摂取量を増やすことを意識すると良いでしょう。

 

このような加齢に伴う身体の変化から、老猫に与える食事は『咀嚼がしやすく』『水分含有量の多い』ものが適しているということがわかりました。また食欲を起こさせるような風味豊かなキャットフードを選ぶことも重要なポイントです。

 

老猫(17歳以上)に必要な栄養素は?

続いては、老猫に必要な栄養素についてです。老猫はあまり動かなくなりますし、たんぱく質や脂質が少なめのヘルシーな食事の方が良いと思われがちです。しかし実際には、老猫にとってたんぱく質や脂質は非常に大切な栄養素です。成長期のように過剰に摂取する必要はありませんが、適度に摂取しないと老化が進み、健康が維持できなくなってしまいます

というのも、老猫でよく問題になる病気に「腎臓病」「認知症」「心臓障害」「関節症」といったものがあります。これらの病気の予防には、血管を若く保つことや、筋骨格、関節系の衰えを抑えることが大切だと考えられています。
その血管や、筋肉・骨などの構成要素は、たんぱく質に脂質、さらにカルシウムやリンなどのミネラルなのです。そのため、17歳以上で運動などをほとんどしない老猫でも、身体の健康を維持するためにはしっかりとたんぱく質や脂質、ミネラルを摂取する必要があります

その一方で、リンの取りすぎやたんぱく質の取りすぎは腎臓への負担が大きくなり、猫にとくに多い慢性腎臓病を引き起こしてしまう可能性が高くなります。そのため、17歳以上の老猫では、チキンや魚のような良質なたんぱく質と脂質を適度に含んだキャットフードを選ぶのも、非常に重要なポイントになります。

 

老猫におすすめのキャットフード

それでは、実際に老猫に適したおすすめのキャットフードにはどういったものがあるのでしょうか。老猫用キャットフードを選ぶ上で重要なポイントは、『老化』と『栄養素』の2つでしたよね。この両方のポイントを満たす選りすぐりのキャットフードをご紹介したいと思います。

【ヤラー キャットパテ】老猫の胃腸に優しい!おすすめのウェットフード

ヤラーはとにかく原材料にこだわった質の良いキャットフードです。その中でも、ウェットフードは種類も豊富で、シニア向けにつくられた老猫の身体に優しいウェットフード『ビーフとチコリーのキャットパテ』なども用意されています。

その中でも私のおすすめは『サーモンと海藻のキャットパテ』です。猫が大好きなサーモンをベースに、ビタミン・ミネラル・アミノ酸が豊富な海藻がたっぷりと含まれています。先ほども書いたように、老猫は便秘などの胃腸系トラブルに見舞われやすいのですが、このウェットフードを食べていれば、たっぷりの水分と海藻の胃腸を整える効果で、老猫の便秘を予防する効果が期待できます

また、もちろんグレインフリーのため、消化吸収の負担も軽く老猫の胃腸にとにかく優しいおすすめのウェットフードです。

 

【アズミラ ラム&バーレイ】老猫も食いつき◎風味豊かで食欲がそそられるラム肉!

続いては、アズミラという会社のウェットフードです。こちらも無添加で良質な素材のみでつくられた高品質のウェットフードを取り揃えてます。定番のお肉でつくられた『ビーフ&チキン』や、お魚だけの『オーシャンフィッシュ』といったものもある中で、一番のおすすめは『ラム&バーレイ』です。

ちょっと珍しいラム(子羊)のお肉を原料としているんですが、実は猫はこのラムの匂いや味がものすごく好きとという子も多いようです。またラム肉は、脂肪分が少なく良質なたんぱく質を含むため、まさに老猫にぴったりのウェットフードと言えます。

 

【ロイヤルカナン エイジング】関節症予防!老猫の足腰強化におすすめ!

最後に紹介するのは、シニア専用のウェットフードが販売されているフランスのロイヤルカナンです。名前からまさに老猫用とわかる『エイジング』というフードは、グレービータイプの柔らかいフードで、咀嚼力の弱くなった老猫にも食べやすくできています。
また、エイジングという名の通り、健康な関節を維持するために必須の脂肪酸を多く含み、またリンの含有量を調整して腎臓への負担を減らすなど、シニア専用フードならではのバランスのとれた成分となっています。

一方、残念なのは小麦粉、グルテン、コーンスターチといった穀物(炭水化物)や添加物が含まれている点です。さらに、たんぱく源は肉類(鶏と豚)のみとなっています。猫はサーモンなどの魚の匂いの方が食いつきは良いとも言われていますし、お肉が苦手な猫もいますよね。まずは1缶から試してみることをおすすめします。

 

老猫(17歳以上)のためのキャットフードの選び方

近年の猫の平均寿命は15~16歳と言われており、次第に伸びてきています。17歳を超える長寿猫も増えてきており、その健康管理に悩んでいる飼い主さんも多いですよね。とくに、歯や筋肉の衰えによる『咀嚼力の低下』や、嗅覚が鈍くなることによる『食欲低下』などによって『最近キャットフードをあまり食べてくれなくなった』なんていう食事の悩みは本当によく聞きます。

まだまだ健康に長生きして欲しいからこそ、年をとってもしっかり食べて栄養をつけてほしいですよね。そこで、老猫には咀嚼力や胃腸の働きの低下による消化不良・便秘を予防するために、水分含有量の多いウェットフードを与えると良いでしょう。さらに、老猫に多い病気である腎臓病や関節症を予防するために、リンの含有量が調整されたものや、関節の維持に必要な脂肪酸が多く含まれているなど、シニア用に栄養成分のバランスが考えられているものを選ぶとより良いですね。

動物は、人間のように体の不調を言葉に出して説明はしてくれません。また本能的にぎりぎりまで体調不良を見せずに我慢するといったところもあります。そのため『食欲がなさそうだ』『おなかが痛そうだ』といったことを、私たち飼い主がすばやく気づいてあげないといけません。世界一の長寿猫はなんと38歳まで生きたそうです!17歳を超えてもまだまだ元気に長生きできますので、健康の基本である食事にはしっかりとこだわりたいですね。

キャットフードの選び方については以下で詳しく解説していますので、併せてご覧頂けますと幸いです。

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