キャットフードに含まれる動物性油脂は危険?植物性油脂との違いや猫の健康への影響

一般的によく流通しているキャットフードの原材料を確認すると、ほとんどのものに「動物性油脂」という表示が認められます。

キャットフードの土台は、主な原材料を粉末状にして混ぜ合わせたものをただ高温で焼き固めたものです。その土台に、仕上げとして添加物や油脂が加えられて初めて私たちが普段目にする風味豊かなキャットフードが出来上がります。

そのため「油脂」はキャットフードの製造には欠かせない物の1つです。風味という点から、キャットフードに使用される油脂は圧倒的に「動物性油脂」が多いです。動物性油脂自体は猫の健康に必要なものであり、過剰に摂取しない限り何ら問題はありません

しかし、粗悪なキャットフードには“酸化した毒性のある”油脂が使用されている可能性が高く、注意した方が良いです。

キャットフードに含まれる動物性油脂

キャットフードには必ずと言っていいほど「油脂」が含まれています。それは、キャットフードを製造する過程に欠かせない物だからです。

キャットフードははじめに主な原材料を全て粉末状にして混ぜ合わせ、そこに水分を加えて生地のようなものにします。この生地様のものを高温・高圧で焼き固めたものが土台になりますが、この時点ではまだ風味などがついていません。

この土台に高温で失われた栄養素を補給するための添加物や、酸化防止剤・防腐剤などの品質を維持するための添加物、さらに風味づけやコーティングの役割として「油脂」も添加されます。

油脂には動物由来の動物性油脂と、植物由来の植物性油脂がありますが、キャットフードの場合は多くが「動物性油脂」を使用しています。その理由は、みなさんも想像していただけるとわかると思います。

たっぷりの牛脂が入ったラーメンは何とも肉々しい風味がしますよね。ラーメン屋さんに入っただけでものすごく肉の匂いがします。一方、オリーブオイルを使ったパスタ専門のイタリアンレストランは、肉の匂いはしませんよね。

肉食動物の猫の食欲をそそる風味をつけるには、やはり「動物性油脂」でコーティングするほうが良いのは明らかです。

動物性油脂と○○ミールがセットで使用される理由

では、ほとんどのキャットフードに含まれる動物性油脂とはいったいどういったものなのでしょうか。これは、原材料を見ていただけると簡単にイメージができると思います。

多くのキャットフードでは、原材料に「○○ミール」と「動物性油脂」がセットで表示されています。それもそのはず、そもそもこの2つの原材料は一つの原材料だったのです。家畜や家禽の副産物をレンダリング(固形部分と液体部分に大別)する際に、固形物は粉末およびミンチ状にされ「ミートミール」や「家禽ミール」として加工され、水分や油分は「牛脂」「豚脂」「鶏脂」とよばれるものに加工されています。

キャットフードの土台となる粉末状の原材料の大半はミールにされた肉副産物や穀類であり、その後の風味付けでは「動物性油脂」が使用されるということで、まさにキャットフードは肉副産物を無駄なく使用できる素晴らしい使い道となっているのです。

動物性油脂は何の動物の脂?

このようにキャットフードに使用されている「動物性油脂」の出所がわかれば、何の動物由来かはだいたいわかりますよね。

「動物性油脂」という記載方法では、実際のところなんの動物の油脂かはわからないですが、原材料に「ミートミール」が入っていれば、おそらく牛脂や豚脂など家畜の脂が入っている可能性が高く、「家禽ミール」が入っていれば鶏脂などの家禽の脂が入っているのはほぼ間違いないでしょう。

またミートミールや家禽ミールより穀類の割合が多いキャットフードでは、キャットフードの名称に注目すると良いです。
例えばチキン味のキャットフードでは、高い確率で「鶏脂」が使用されていると考えられます。なぜなら動物性油脂を使用する最大の目的は“風味づけ”と言えるからです。
たとえ土台となる原材料は穀類が大半を占めているキャットフードでも、動物性油脂がたくさん添加されれば「それなりの風味」に仕上げることができるのです。

【動物性油脂の危険性】酸化した脂が猫の健康に与える影響

キャットフードに含まれる動物性油脂について考えてきましたが、肉食動物の猫にとって適量の「動物性油脂」は健康に有益であり、全く問題はありません

よく動物性油脂そのものを批判するような意見を目にしますが、それは間違いです。脂肪分も猫の健康維持に必要な栄養素の1つです。例えば、油脂を原料に体内で合成される重要なホルモンもありますし、細胞が分裂増殖する際の細胞の構成成分としても脂質は重要な役割を担っています。

ではキャットフードに含まれる「動物性油脂」の何がいったい問題なのかというと、それは他の原材料にも共通して言えることですが、品質の悪いものが含まれている可能性があるという点です。

他の原材料と異なり、品質の悪い「酸化した油脂」は臓器障害や発がん作用など猫の健康に悪影響を与える可能性が非常に高いと言えます。その原因は酸化した油脂に含まれる「過酸化脂肪酸」とそれが代謝された結果生成される「アルデヒド」です。

実際に想定される健康被害についてまとめてみましょう。

 

胃腸障害

まず酸化した脂を摂取して、最もはやくあらわれる健康被害は「下痢」などの胃腸障害です。

私たち人間も同じですが、胃腸粘膜は口から摂取したあらゆるものに暴露される部分であると同時に、栄養分の消化吸収という生きていく上で重要な役割を果たす器官でもあります。
そんな胃腸粘膜は、安全なものばかりではなく時には危険なものにも曝されます。そのため非常に防御能が高いのです。

酸化した油脂に含まれる「過酸化脂肪酸」も危険なものの1つです。

胃腸粘膜はその危険なものから胃腸および身体全体を守ろうと、粘膜ごと脱落する形で便として排泄しようとします。つまり身体を守るためにあえて下痢を引き起こします。したがって、酸化した油脂を摂取したときには「下痢」が高い頻度で起こります

 

神経障害

またどんなに胃腸粘膜が防御機構を働かせたとしても、一部は体内に吸収されてしまいます。

その吸収された「過酸化脂肪酸」は、肝臓で「アルデヒド」に分解されます。この「アルデヒド」もまた毒性をもっています。

そして毒性が比較的強くでると言われているのが脳などの神経細胞です。アルコールを摂取して分解過程で生成される「アセトアルデヒド」も脳に作用して「酔う」という現象を引き起こしますよね。このように「アルデヒド」は肝臓から血中を介して脳に達し、大きなダメージを与えることが知られています

 

発がん性

他にも「過酸化脂肪酸」や「アルデヒド」には発がん性があることが知られています

細胞を物理的に傷害するだけではなく、遺伝子まで傷つけてしまうため、損傷された遺伝子が修復される過程でミスが起こり、細胞ががん化してしまう可能性が高くなります。

 

植物性油脂は安全?

キャットフードには「動物性油脂」が含まれていて、粗悪なものの場合は酸化してしまっており、臓器障害や発がん性などの健康への被害が出る可能性もあるということがわかりました。

では、動物性油脂ではなく植物性油脂が使用されている場合は安全といえるのでしょうか。

次は、動物性油脂と植物性油脂のちがいについて考えてみます。

 

動物性油脂と植物性油脂の酸化の違い

一般的に、ラードやバターのような「動物性油脂」と、キャノーラ油やオリーブ油のような「植物性油脂」を比べた場合、植物性油脂の方が健康に良いというイメージがもたれているのではないでしょうか

これは動物性油脂の方が血液中に蓄積しやすく、長期間大量に摂取すると動脈硬化などの健康被害を引き起こす可能性が高まることなどから言われていることです。しかし、キャットフードに含まれる油脂という観点では、両者にそれほど差はありません

というのも、どちらの油脂も酸化して品質が低下するという点は共通しているからです。むしろどちらかというと植物性油脂の方が動物性油脂より酸化しやすいことが知られています。
そのため、動物性油脂も植物性油脂も大差はなく、粗悪なものはいずれも猫の健康に悪影響を及ぼすと考えておくべきです。

 

良質な油脂が使用されているキャットフードを選ぶコツ2つ

キャットフードには油脂の使用が欠かせず、さらに油脂は動物性でも植物性でも、酸化すると毒性をもつということがわかりました。

ではいったいどうすれば、酸化した油脂から大切な飼い猫を守ってあげることができるのでしょうか。残念ながら現在の規制では、「動物性油脂」に含まれる具体的な油脂の種類や、添加物および仕入先等についての情報は得ることが難しいです。

したがって「ミートミール」などの粗悪な原材料や、「穀類」が大半をしめるようなキャットフードでは、使用する油脂の品質も信用できないと考えるのが妥当でしょう。とくにチキンや魚などといった良質な素材を一切含んでいないキャットフードについては、風味を加えるために大量の「動物性油脂」が添加されている可能性も高いと言えます。

そのため、なるべく良質な油脂が使用されているキャットフードを選ぶコツは、

  1. キャットフードが信頼できる製造国で作られていること
  2. その他の原材料の品質にもこだわっていること

といったポイントで見極めるしか今のところはないでしょう。

 

キャットフードに含まれる動物性油脂の役割と危険性

キャットフードの製造過程で必要になる油脂には、「動物性油脂」と「植物性油脂」があります。

一般的に動物性油脂より植物性油脂の方が健康に良いというイメージがありますが、実際はどちらも大差なく、良質なものを適度に摂取するのであればいずれも猫の健康への悪影響はありません

キャットフードに含まれる油脂が問題とされるのは、粗悪なもの、すなわち酸化した油脂が使用されている可能性が考えられるためです。
酸化した油脂からは「過酸化脂肪酸」や「アルデヒド」が産生され、臓器障害や発がん性などの健康被害を引き起こすことが知られています。しかし、現在の法規制では、キャットフードに含まれる「油脂」の品質などの詳細を知ることは難しいのが現状です。

飼い主として、飼い猫の健康を守るためには、

  • キャットフードが信頼できる国で作られているか
  • 他の原材料は良質なものを使用しているか

といった点から、使用されている油脂の品質も見極める必要があるといえます。


「ミートミール」が含まれているものや「穀類」が大半を占めるような粗悪なキャットフードは、使用されている油脂の品質も心配であり、なるべく与えないようにした方が良いでしょう。

本サイトでおススメしている安全なキャットフードは以下のページで紹介していますので、併せてご覧頂けますと幸いです。

 

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