【猫の便秘】骨格と習性が原因?キャットフードや生活環境を見直して改善しよう!

「猫は便秘になりやすい」というのは、よく耳にしますよね。

実際、動物病院では多くの飼い主さんからキャットフードの選び方について相談をうけることがあり、その半数程度が肥満あるいは便秘を解消するための相談であったりします。とくに便秘は、ひどくなると食欲不振や腹痛をもたらし、大切な飼い猫が苦しそうにしていたり元気がなくなったりするため、飼い主さんも不安で相談に来られることが多いです。

猫は体型や習性から便秘になりやすい動物だということをしっかりと理解し、体調管理の一環として日々の排便について確認するようにしましょう。

便秘の症状

まず猫の便秘について考える上で、一般的に健康な猫はどの程度の頻度で排便をするのでしょうか。

猫用トイレ用品を取り扱っている「花王」のサイトでは、猫の平均排尿回数は2~3回、排便回数は1日1回とのことです。獣医師としての見解は、排尿や排便回数は個体差が大きいのですが、排尿は最低1日2回、排便は最低2日に1回は必要だと考えます。
(参考:「花王のニャンとも清潔トイレ」公式サイト)

そのため、3日間全く排便がない状態が続いた場合、軽度の便秘状態と考えられます。3日程度では腹痛や食欲不振などの目立った体調不良はあらわれないですが、腹部に違和感や不快感を覚え始めるかもしれません。
また、便が硬くなりさらに便秘がひどくなる可能性があるため、できればこのあたりで何らかの対処をとると良い時期です。

便秘がさらに続き1週間程度排便がなくなると、いよいよ食欲不振や腹痛など健康への明らかな悪影響がでてきます
動物病院に連れていき、浣腸や下剤の投与を受けるなど治療を受けないと危険な状態です。

 

【便秘の原因】猫に便秘が多い理由

猫は便秘になりやすい」とはよく知られている事実ですが、いったいなぜ猫は便秘になりやすいのでしょうか。
その理由には、年齢に関係のない猫の骨格による要因と、猫の習性による要因があります。それぞれ詳しくみていきましょう。

猫の骨格:骨盤腔が狭く便が排出されにくい

骨盤は、腸骨、恥骨、座骨の3つの骨で構成されています。
この骨盤内にはちょうど直腸や膀胱などが収まっています。便は直腸を通過し排便に至るため、この骨盤が狭いと便がうまく通過できず便秘になります。

猫はもともと骨盤腔がせまく便の通過障害が起きやすいのです。
(参考資料:動物解剖学、獣医内科学<小動物>)

猫の習性:水分をあまり摂取しない

もう1つの猫の便秘の要因が、飲水量が少ないという習性です。

猫はもともと水がすくない砂漠地域(エジプト周辺)からやってきた動物で、水をあまり飲まない(必要としない)という特性があるのです。体重4kg程度の猫の場合、1日に200ccの水を飲めば十分です。

この猫の特性ゆえに、猫は便がかたまりやすく、便秘になりやすい傾向があります

便秘のほかにも尿を膀胱に溜める時間が長いため膀胱炎になりやすい点や、腎不全など腎機能障害を起こしやすいといった猫特有の病気が多くあります。
(参考資料:獣医内科学<小動物>)

 

高齢猫の便秘理由「筋力低下」「神経麻痺」

高齢猫では、さらに便秘症になる可能性が高くなります

その大きな理由が筋力の低下です。便意は、直腸に便がたまると腸が引き延ばされることを引き金に、その刺激が神経系に伝わって腸の運動が活性化されることで起こります。そして、最終的には肛門括約筋と腹筋を使って排便に至ります。

そのため高齢になり筋力が低下してくると、便意は感じても排便に至らず便秘になってしまうことがあります。また、年齢に伴って、腸の運動を活性化させるために必要な結腸の神経系の働きが弱まることでも便秘が引き起こされます。

このような高齢に伴う便秘の場合は、便を柔らかくすることで腸運動や筋力を必要せず排便できるように工夫すると良いでしょう。

 

便秘で注意すべき疾患「巨大結腸症」

こちらも猫に多くみられる疾患ですが、結腸の運動性がなくなってくることによって、宿便がどんどん貯まり拡張していく巨大結腸症という病気があります

便がカチカチの糞石になると手術で排出する以外に対処法がなくなるため、猫の身体に非常に大きな負担となります。
また一度巨大結腸が形成されてしまうと再発しやすく、先ほど同様、排便がスムーズにできるような食事療法などに努める必要があります
(参考資料:獣医内科学<小動物>)

 

【便秘の治療・対策】おすすめのキャットフード

さて、猫はさまざまな要因が重なり便秘になりやすいことがわかりました。

そのため、普段から便秘を予防するような生活を送るよう工夫しなければいけません。
その対策の1つがキャットフードで、選ぶポイントは「食物繊維」と「水分」の含有量です。

 

食物繊維を豊富に含むドライフード3選

食物繊維は大腸の働きを促す役割があり、便秘になりがちな猫の強い味方です。

キャットフードはなるべく食物繊維が多く含まれているものを選ぶと、便秘になりにくいです。下記に食物繊維が多く含まれているキャットフードをご紹介します。

なお、高齢猫の便秘症の場合は、筋力低下や神経麻痺によるため食物繊維を摂取してもあまり効果が期待できないため、注意してください。
高齢猫では、この後紹介する水分摂取量を増やす工夫の方が、便が柔らかくなって排便しやすくなり有効です。

 

【カナガンキャットフード】

プレミアムキャットフードのカナガンは、高たんぱくのプレミアムフードです。
穀類を含まないかわりに、炭水化物として「サツマイモ」や「エンドウマメ」などが多く含まれています。サツマイモには水溶性食物繊維、エンドウマメには不溶性食物繊維が豊富に含まれています

さらにアルファルファやオオバコなどの食物繊維を多く含む素材が原材料に含まれており、便秘解消効果が期待できます

その他ヘアボール(毛玉)ケアに配慮したキャットフードも食物繊維が豊富に含まれていて、便秘対策としても効果があります。

 

【ナチュラルチョイス】

ナチュラルチョイスは、基本的に食物繊維が比較的多く含まれています。
その中でも毛玉ケア商品には、食物繊維が11%も含まれています。

毛玉と便秘を両方予防できておすすめです。

 

【ロイヤルカナン】

ロイヤルカナンにもヘアボールケアに特化した製品が用意されています。
こちらも繊維含有量は7.8%と非常に高いです。オリゴ糖など腸内環境を整えるのに良いとされる成分も含まれています。

ただし、繊維については「植物性繊維」と総称にて記載されており、実際にどういったものが含まれているのか明記されていないところは難点です。

 

水分含有量の多いウェットフード

先ほど説明したように、猫は水分をあまりとらない習性があるため、飼い主としては積極的に水分を摂取させて便秘を予防したいところです。

しかし、お水をたくさん設置していてもやはりなかなか飲みに行ってくれません。そのため、便秘がちな猫には水分含量の多いウェットフードをうまく活用することをおすすめします。

下記は、カナガンキャットフードとナチュラルチョイスのドライとウェットとの水分含有量の違いです。

ドライフード ウェットフード
カナガン 7 % 77 %
ナチュラルチョイス 10 % 78 %

ドライフードはほとんどが水分含有量10%以下なのに対して、ウェットフードは、70~80%の水分を含んでいます。

ウェットフードは少しコストがかかりますが、普段ドライフードのみ与えている場合は、夏場のみウェットフードを混ぜて与えるなど、脱水による便秘症予防のためにコストを抑えつつうまく活用してみてください

 

【猫の便秘】原因や対策のまとめ

猫は、骨盤腔の狭さや、飲水をあまりしない習性など、様々な要因から便秘になりやすいことがわかりました。

便秘はひどいと食欲低下や腹痛と言った症状はもちろん、結腸が巨大化して糞石を形成し外科的処置を要するなど、深刻な病態に陥ってしまうこともあります。

普段から便秘対策として食物繊維の豊富なキャットフードを与えることや、とくに脱水状態になりやすい夏場にはウェットフードをうまく活用するなど、重度の便秘を発症しないよう工夫をしてあげましょう

とくに高齢猫は筋力低下や結腸神経麻痺などにより、便意を感じても排便に至らず重度の便秘症をおこしやすいです。
高齢猫では便秘による食欲低下から免疫力が落ちて生死にかかわるほど状態が悪化することもあり、とくに注意してください。

この他にも当サイトでは色々なキャットフードをご紹介していますので、併せてごらんいただけますと幸いです。

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