ネコにとって絶対的に必要なタウリンとは?

  •   
  •   
  • ネコにとって絶対的に必要なタウリンとは?
ネコの食事

ネコとイヌを一緒に飼っている人がいますが、そのようなケースではイヌに与えるドッグフードをネコが一緒に食べているということがあります。

栄養成分から考えると少しタンパク質が少なく炭水化物が多いということになりますが、その点に関しては何らかの形で不足しているタンパク質を補うことが出来れば大きな問題となることはありません。

しかし、ネコにはイヌにない必須の栄養素が存在し、ドッグフードばかりを食べているネコはその栄養素が不足してしまう可能性があります。

その栄養素が、タウリンと呼ばれる物質です。

ネコとイヌに必要な栄養素の違い:タウリン

ちなみに、ネコとイヌは仲が悪い動物と考えている人もいるようですが、群をなすことを好むイヌと単独行動を好むネコでは生活習慣が異なり、イヌが親愛の情を持ってネコに近づいてもネコにとっては単なる縄張りへの侵入者でしかないというということから来ています。

子供のころから一緒に生活していれば敵対心もなく、一緒に生活すること自体は何の問題もありません。

ただし、食事は別で、イヌにはイヌ用のネコにはネコ用の食事を用意してやる必要があります。

というのも、ネコにはタウリンと呼ばれる物質を体内で合成する能力がありません。

タウリンは様々な動植物の体内で、タンパク質を構成する含硫アミノ酸であるシステインから酵素反応によって合成されます。

1日に必要な量というのはそれほど多くありませんが、体内にタウリンを合成する酵素が存在していないネコにとっては、タウリンは命に関わる可能性もある重要な栄養素です。

 

タウリンが付属すると大変なことが起こる

ネコの体内でタウリンが不足すると拡張型心筋症を発症し、不整脈にはじまり深刻な状態になると心臓発作などの心不全により突然死するケースもあります。

また、タウリンは眼の網膜や卵巣にも必須の成分であり、不足すると網膜の委縮によって失明したり生殖機能が低下したりすることもあります。

てんかんを起こすネコの脳内のタウリン濃度が低いことも知られており、タウリンの経口投与によって発作が減少するという例もあるようです。

 

タウリンはアミノ酸の一種と考えている人もいるようですが、化学的な立体構造がアミノ酸に似ているというだけでアミノ酸ではありません。

すなわち、アミノ酸が結合してできているタンパク質に含まれているということはなく、タンパク質をいくら食べてもネコのタウリン不足を補うことはできません。

タウリンは様々な動植物の体内にフリーで存在している物質ですし、植物を主食とする牛、豚、羊などの草食動物はもちろん、雑食性であるネズミも体内にタウリンが存在しています。

従って、野生のネコやネズミの駆除のために飼われていたネコは、タウリンが不足することはありません。

しかし、ネズミの駆除という目的が無くなって完全にペット化したネコの場合には、タウリンの摂取は難しくなってきます。

 

キャットフードを選ぶときのポイント

最近のキャットフードではタウリンが必要量以上含有されていることを表示した商品も販売されています。

しかし、タウリン不足が明らかとされていなかったころのキャットフードはアクティブにタウリンを含有させることが無く、拡張性心筋症や失明、てんかんといったタウリン不足による早死にがあったかもしれません。

 

キャットフードはドライタイプ、半生タイプや生タイプが存在していますが、ペットフードの製品化においては品質管理の観点から加熱という工程が入っています。

タウリンは熱に弱く殺菌工程においてほとんど破壊されているということで、原材料にタウリンが含まれていても製品中のタウリン量は減少しています。

このため、現在市販されているキャットフードでは殺菌後に必要量のタウリンが添加されているということです。

タンパク質の栄養バランスだけでなくタウリンの供給も考えると、ネコの食事はタウリンを補強してあるキャットフードがお奨めです。

ちなみに、AAFCO(アフコ)の調査によるとドライタイプのキャットフードでは0.1%以上のタウリン含有量が推奨されていますので、表示されているキャットフードを選ぶときには推奨値を超えるタウリン含有量のものを選んだ方が良いかと思います。

AAFCO(アフコ)の調査結果をより詳しく確認した[1] わんにゃんテーブルでは、以下のように述べられています。

NRC(2006)の推奨量は、NRC(1987)と変わっていない。

  • 0.04% : 良質で消化のよいたんぱく質を摂取した場合
  • 0.1% : 市販のドライフード(1990~1995年の研究結果より)
  • 0.17% : 市販のウェットフード(1990~1995年の研究結果より)

(乾物あたり)

 

自前で用意する場合はタウリンがたくさん入った食事を考える

それでも自分で造った食事を用意したいという人は、食事にタウリンが含む食材を混ぜる必要があります。

家を自由に出入りできるような飼い方をしているのであれば自力でタウリンを摂取している可能性もありますが、それでも家で与える食事にはタウリンを補充しておいた方が無難です。

タウリンを含む食材というと魚介類が挙げられ、特に、イカやカキ・ハマグリといった貝類には豊富に含まれています。

また、種類を問わず生の肉にも豊富に含まれていますので、食事に生の肉や魚介類を加えることでタウリン不足を避けることが出来そうです。

一日に必要なタウリンの量は70㎎前後ということですので、生肉であれば20g程度、魚介類であれば10g程度で足りるということになります。

ただし、加熱するとタウリン含有量は5分の1まで低下しますので、注意が必要です。

家で飼われることに馴れてしまっているネコは野生に比べると抵抗力が弱く、生の素材に付着している食中毒菌や寄生虫の影響も懸念されます。

また、タウリンが豊富に含まれているというイカや貝類にはビタミンB1分解酵素が含まれているため与えすぎるとビタミンB1欠乏症を起こす可能性がありますし、貝の内臓にはフェオフォルバイドという光過敏症を引き起こす物質が含まれている可能性がありますので内臓は避ける必要があります。

さらに、魚介類の場合には食材そのものに海水由来の塩分が付着していますので、塩分は十分に洗い流してやる必要もあります。

いろいろなリスクを考えると、ネコの食事はキャットフードが便利で安心という結論に至りますが、タウリンのアプリメントを食事のトッピングに使うというのもありかもしれません。

ちなみに、スルメの表面い白い粉が付いているものがありますが、この白い粉はタウリンが濃縮されて乾燥したものだそうです。

タウリンは水に溶けやすい物質ですので、スルメを水で戻して柔らかくしたものを細かく刻んで戻し汁と共に与えるというのも良いかもしれません。

乾燥したまま与えると、胃の中で膨張して消化器内を通過できずに吐き出すこともあるそうです。

 

参考文献・サイト

執筆に当たっては以下のサイト様の情報を参考にさせて頂きました。

[1] わんにゃんテーブル

http://hanakarakusa.info/15_18_taurine.html

ネコの食事
おすすめキャットフードランキング

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です